ひとことで言うと
新NISAとは、株式や投資信託で得た利益(値上がり益や配当)に税金がかからない国の制度です。2024年に始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できます。
くわしい意味
通常、投資で得た利益には約20%(正確には20.315%)の税金がかかります。NISA口座で投資した分は、この税金がかかりません。
制度の主な内容は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 生涯投資枠 | 合計1,800万円 | うち成長投資枠は1,200万円まで |
| 主な対象商品 | 国の基準を満たす投資信託 | 上場株式・投資信託など(一部除外) |
| 買い方 | 積立のみ | 一括・積立どちらも可 |
非課税で保有できる期間に期限はなく、売却した場合はその商品の購入時の金額分だけ、翌年以降に生涯投資枠が復活します。口座を開設できるのは、日本に住むその年1月1日時点で18歳以上の人で、一人1口座です。
なお、2026年度の税制改正により、2027年からは18歳未満も利用できるようになる予定です(年間60万円・上限600万円、つみたて投資枠の対象商品のみ)。
つみたて投資枠と成長投資枠の使い分けの考え方
- つみたて投資枠:長期・積立・分散投資に向く投資信託に限られているため、何を選べばよいか迷う初心者でも始めやすい枠です。
- 成長投資枠:個別株や幅広い投資信託を選べます。つみたて投資枠と同じ投資信託を買うこともできます。
2つの枠は同じ年に併用でき、合計で年間360万円まで投資できます。ただし、必ずしも枠をすべて使う必要はなく、家計に合った金額で続けられるかどうかが大切です。
生活での例
毎月3万円を、20年間、年利3%で運用できたと仮定します(運用成果を約束するものではありません)。
- 積立元本:720万円
- 20年後の評価額:約985万円(運用益は約265万円)
- 課税口座なら、運用益にかかる税金は約54万円
- NISA口座なら、この約54万円が非課税
かかるはずだった税金がそのまま手元に残るのが、NISAの効果です。
始める前に確認したいこと
NISAを始める前には、次の3点を確認しておくと安心です。生活費の3〜6か月分程度の生活防衛資金があるか、金利の高い借入れが残っていないか、毎月無理なく続けられる金額はいくらか、の3つです。投資は余裕資金で行うのが基本で、短期間で使う予定のあるお金は預金などで準備しておくほうが向いています。
NISAで外国株式の投資信託を持つ場合は、株価だけでなく為替の動きでも評価額が変わります。円安・円高による影響は「円安とは?」で計算例とあわせて解説しています。
注意点・よくある誤解
- 「NISAなら損しない」わけではない:非課税になるのは利益にかかる税金だけで、元本割れの可能性はあります。
- 損益通算ができない:NISA口座で出た損失は、課税口座の利益と相殺できません。
- 生活防衛資金や借金の返済を優先:金利の高いリボ払いがある場合は、投資より先に返済を検討するのも一つの考え方です。
- 枠を使い切る必要はない:家計に無理のない金額で続けることが大切です。
- 金融機関は1つだけ選ぶ:NISA口座は一人1口座で、年単位で金融機関を変更することはできますが、手続きが必要です。取扱商品や手数料を比べてから選びましょう。
FP試験ではこう出る
FP3級・2級では、年間投資枠(120万円・240万円)と生涯投資枠(1,800万円、うち成長投資枠1,200万円)、損益通算や繰越控除ができない点が頻出です。売却した場合の枠の復活は「翌年」という点もよく問われます。
関連キーワード
出典
- 金融庁「NISAを知る」
- 金融庁「NISAの抜本的拡充・恒久化のイメージ」(PDF)(年間投資枠・生涯投資枠)
- 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」(PDF)(18歳未満への拡充)

