ひとことで言うと
ふるさと納税とは、好きな自治体に寄附すると、寄附額のうち2,000円を超える部分が、上限の範囲内で所得税と住民税から差し引かれる制度です。多くの自治体では、寄附のお礼として地域の特産品などの「返礼品」を受け取れます。
くわしい意味
ふるさと納税は「納税」という名前ですが、実際には自治体への寄附です。寄附した金額に応じて、翌年に納める住民税などが少なくなるため、「税金の前払い+返礼品」のような形になります。
主なルールは次のとおりです(2026年10月時点)。
- 自己負担は2,000円:上限額の範囲内なら、寄附額から2,000円を引いた分が控除されます。
- 返礼品は寄附額の3割以下の地場産品:返礼品の基準は総務省が定めています。
- ポータルサイトのポイント付与は禁止:2025年10月から、寄附に応じたポイントを付与するサイトを通じた募集ができなくなりました。
- 2027年寄附分から高所得者向けの上限:住民税の特例控除額に193万円の上限が設けられる予定です。
会社員などで確定申告が不要な人は、寄附先が5自治体以内ならワンストップ特例を使え、申請書を出すだけで控除を受けられます。
生活での例
総務省の目安表では、給与収入500万円の独身の会社員なら、自己負担2,000円で控除を受けられる寄附額の上限は約6万円です。
- 6万円を寄附 → 約5万8,000円が所得税・住民税から控除
- 返礼品は寄附額の3割以下(最大で約1万8,000円相当)
上限額は年収だけでなく、家族構成や住宅ローン控除、iDeCoなどの控除でも変わります。また、2026年分からは所得税の基礎控除などが変わっているため、前年と同じ金額が上限とは限りません。正確な額は、源泉徴収票や税額決定通知書をもとに確認してください。
寄附の流れ(ワンストップ特例を使う場合)
- 源泉徴収票などから、上限額の目安を確認する
- ポータルサイトや自治体のサイトから寄附を申し込み、支払う
- 自治体から届く「寄附金受領証明書」を保管する
- ワンストップ特例の申請書(またはオンライン申請)を、寄附した翌年の1月10日までに各自治体へ提出する
- 翌年6月ごろからの住民税が減額される
申請を忘れると控除を受けられないため、寄附をしたらすぐに申請しておくと安心です。間に合わなかった場合は、確定申告で寄附金控除を申告できます。
注意点・よくある誤解
- 「節税」ではなく「税金の移動」:納める税金の総額が減るわけではなく、自己負担2,000円で返礼品がもらえる仕組みです。
- 上限を超えた分は自己負担:上限を超えて寄附すると、その分は控除されません。
- ワンストップ特例が無効になるケース:医療費控除などで確定申告をする場合や、6自治体以上に寄附した場合は、確定申告で寄附金控除を申告する必要があります。
- 家計に余裕がある範囲で:控除は翌年以降のため、寄附した年は一時的に出費が増えます。リボ払いで寄附すると手数料がかかるので注意しましょう。
- 寄附した年の12月31日までが区切り:その年の控除の対象になるのは、12月31日までに入金が完了した寄附です。年末は申込みが集中するため、余裕を持って手続きしましょう。
FP試験ではこう出る
FP試験では、ふるさと納税は所得税の寄附金控除として扱われること、ワンストップ特例の条件(確定申告不要、寄附先は5自治体以内)、ワンストップ特例を使うと控除はすべて住民税から行われることがよく問われます。
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出典
- 総務省「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」(上限額の目安・控除額の計算)
- 総務省「よくわかる!ふるさと納税」

